オリエ
海の側でゴールデンレトリバーと暮らしたい!
今日は、若い時点でその夢を叶え、現在沖縄の離島「伊良部島」でツアーガイドをしている私の友人に、実際移住するってどうなの?…という話を聞いてみたいと思います。
その前に移住前の彼の経歴をさっとご紹介。
1978年3月29日福岡生まれ。
高校まではサッカー小僧だったが、当時流行っていたTRFを観てダンスに出会い、高校卒業後はダンス専門学校へ。
20歳で上京し、ダンサーとしてオーディションを受ける日々を過ごす。
22歳の時に、日本初のプロダブルダッチチーム「J-TRAP」のメンバーだった専門学校時代の知人の誘いを受け、メンバー入り。
その後6年間、J-TRAPとしてテレビや舞台など様々なステージに立つ。
28歳の時に都会での生活に疑問を持ち、29歳の夏に沖縄県宮古島市の離島“伊良部島”に移住。
2010年、32歳で伊良部島のツアーガイド「さしば~の羽」をスタート!…現在に至る。
伊良部島ガイド「さしば〜の羽」Instagram
ではここから、りゅうちゃんが撮影した美しい伊良部の海の写真と共にインタビューをお届けします!
沖縄に移住を決意し、移住先を決めるまで
29歳で移住し、伊良部島での生活は今年で12年目となるりゅうちゃん。
その間、結婚もしたし、子どももできたし、島での生活も心境も色々と変化していったことと思います。
まずは、移住を決めたところから話を聞きました。
オリエ
そもそも東京の満員電車だって異常じゃないですか?
こんなストレスに毎日のようにさらされる都会での暮らしは人の心を荒ませるよなぁ、オレはこんなおかしな世界から抜け出してやるぜ、ベイベー!…と思ったわけです。笑
りゅうちゃん
オリエ
確かに、都会で生活していると些細なことにも寛容になれなくなってしまっている人たちをよく目にしますよね。
そんなりゅうちゃんも当時は都会での生活に相当疲れていた…と?
あんなストレスだらけのコンクリートジャングルにいたら!
りゅうちゃん
オリエ
伊良部島の大自然に囲まれて暮らしていたら、ますます東京はそう見えてしまいますよねぇ。
それで、新しい自分になるために何かにチャレンジしたい!という気持ちになって、一度も住んだことのないところへ移住しようと決心しました。
りゅうちゃん
移住先はどのように決めた?
そして、暖かい沖縄を選びました。
りゅうちゃん
オリエ
北海道か沖縄か…私も住むのなら間違いなく寒いところより暖かいところを選ぶと思うので、なんだかわかる気がします。笑
それに、琉球文化にも以前から興味があったんです。
りゅうちゃん
オリエ
それまで宮古島にも伊良部島にも、一度も行ったことはなかったのですよね?
りゅうちゃん
オリエ
…けれど…でも実は島の龍に呼ばれていたということが後になってわかった…という話は、流石に記事には書けないですよね?
りゅうちゃん
オリエ
もう少しだけ詳しく教えてください!!
そのゲストハウスのオーナーに伊良部島にある「生まれ変わりの聖地」に連れていってもらった時、空に龍が現れて太陽を掴んだのを見て、「あ、この島で何かしないとな。」と直感しました。
連れて行ってくれたオーナーの名前が雷太さん。
僕はリュウイチ。
雷がリュウを呼んだのです。
りゅうちゃん
オリエ
そこで啓示を受けた、と…。
そうして、ますます島との結びつきが強くなったのですね。
那覇空港から宮古島まで空路を50分。
宮古空港から車でおよそ10分、宮古島の北西にある離島が「伊良部島」です。
伊良部大橋が2015年1月に開通し、宮古島から車で簡単にアクセスすることができるようになりました。
伊良部島一周は隣接する下地島を含めて約30km。
車で約45分、自転車だと約2時間45分で一周できます。
2019年3月30日より、下地島空港へ成田国際空港便が就航開始。
今後、関西国際空港や香港への就航も予定されており、観光地としての人気がますます上がると予想されています。
移住するにあたって仕事はどうした?
オリエ
りゅうちゃん
オリエ
バイト先はどのようなところでしたか?
普段食べることがない高級料理に毎日触れて、眼や舌が肥えました。
りゅうちゃん
オリエ
そこで7ヶ月過ごしてみて、ここで暮らしていける自信がついた…?
ここで暮らしていけるかどうかではなく、「ここで暮らしたい!」という気持ちを優先させた感じでしたね。
りゅうちゃん
オリエ
まぁ、りゅうちゃんなら、どこでも暮らしていけそうですしね。笑
移住するにあたって、それまでしていた仕事は一切辞めたのですか?
新たな自分になりたくて。
りゅうちゃん
オリエ
そのキャリアを手放すのに未練はありませんでしたか?
それより大自然のエネルギーに凌駕されたい!という想いが強かったですね。
りゅうちゃん
オリエ
オリエ
りゅうちゃん
オリエ
マスコミや世間も、都会より地方からの発信に目を向けてるのだと思います。
今の時代の最先端は、僻地と言われる地方から世界初や日本初を発信することなのだと感じますね。
りゅうちゃん
オリエ
僻地に取材しにいく番組なども、近年増えた気がします。
地方からの世界初…りゅうちゃんは伊良部島から何を発信しますか?
りゅうちゃん
離島での生活について、いろいろと聞いてみました
都会での生活と比べてみて、やはり島での生活の不便さは辛い?
今の世の中、便利さだけを求めてしまって…それが現代人の心の病を引き起こしていると思うんです。
便利すぎることはかえって人の能力を奪いますよね。
りゅうちゃん
オリエ
島で感じる不便さなんてものは、全てネタ。
よく言う“島あるある”って感じですよ。笑
りゅうちゃん
オリエ
確かに、どのような問題に直面しても、その状況を笑い飛ばす事ができたら受け入れる事も難しくはないですよね。
もちろん向き不向きはあると思うのですが、都会の人にも島生活はできると思いますか?
僕も島に来るまで世田谷区民でしたから。笑
りゅうちゃん
オリエ
どんな時に「東京は良かったなぁ〜」と感じますか?
外タレのライブや美術館や博物館など、島では芸術やエンタメに触れる機会が少ないので。
りゅうちゃん
移住して来て、島の人からは歓迎された?
家の修理費が移住者だけバカ高い事がよくあったし。
でも、中には移住者にも寛容な人達もいましたよ。
りゅうちゃん
オリエ
島に馴染んだと自分で感じるようになったのは移住して何年目くらいですか?
どんな時に、あぁ自分は仲間として受け入れてもらえたんだなぁ、と感じましたか?
海のポイントやスキルを島の漁師さんに教えてもらえた時です。
りゅうちゃん
オリエ
それでもやはり、離島なのに生活に必要なものや店舗が揃っていて仕事もあるので、宮古島は移住先として人気がありますよね。
今は移住者に対してウェルカムな雰囲気なのでしょうか?
りゅうちゃん
オリエ
移住者が増えて、移住者同士のコミュニティのようなものもできていますか?
最近は沢山あるようですよ。
りゅうちゃん
オリエ
子どもが産まれてからは、ママ友や保育所の関係で自然と移住して来た人達との方が増えたかな。
島の人とのお付き合いは、ほぼお酒の席が付いてきますしね。笑
りゅうちゃん
住宅事情について
オリエ
当時、島には今ほど不動産が無かったので…。
でも今は、宮古島にアパマンが入ったので家探しも楽になりましたよ。
現在、沖縄一のバブルと言われている宮古市内は、家賃10万円のワンルームでも全室埋まっていますよ。
りゅうちゃん
オリエ
都内のワンルームマンションの値段と変わらないですね!
すごい!!
2015年1月に宮古島と伊良部島を繋ぐ全長3540mの伊良部大橋が開通すると、車のCMでも話題になり、新しい観光スポットとなりました。
2019年3月には、伊良部島に隣接する下地島にあるパイロットの訓練用飛行場が民間用にも開放され、みやこ下地島空港ターミナルとしてオープン。
以前は、宮古島からフェリーで来るしかなかった伊良部島・下地島は、訓練でやってくるパイロットたちだけに知られていた島でしたが、現在ではリゾートとしての新たな可能性を期待され続々とホテルがオープンしています。
おかげで、伊良部島の海岸線の地価がここ数年で500倍に跳ね上がったという話も!
離島暮らしに向いている人ってどんな人?
オリエ
島での友達はどのようにできていきましたか?
りゅうちゃん
オリエ
そのケースが一番多いですね。
海以外で趣味を持てたら、3年経っても、その先もずっと住めます。
りゅうちゃん
オリエ
きっと、都会に帰って行った人達の人生の次のステージが島ではなく都会だっただけなのかもしれないなって…。
もちろん、中には「やっぱり無理ー!」って逃げ帰った人もいるかもしれませんが。笑
逆に島に定住できる人は、島で次のステージをどんどん迎えていける人。
例えばりゅうちゃんも、島で結婚して、子供ができて、育児をして、仕事もどんどん拡大していますよね。
りゅうちゃんのお話を聞いてそう感じたのですが、りゅうちゃんはどのような人が島の暮らしに向いてると思いますか?
りゅうちゃん
オリエ
とても南の島っぽくて良いですね〜。笑
出会いについて
オリエ
特に内地(北海道や沖縄で本州をさしていう)で傷心して一人旅で来ている男女がいるので、島で出会って結婚するケースは多いですよ。
りゅうちゃん
オリエ
医療施設について
オリエ
橋で繋がっている宮古島には総合病院が2つありますよ。
東京に比べたら医療技術は低いけれど、ストレスの少ない分、都会より病気になる確率が低いので十分に間に合っていると思います。
りゅうちゃん
オリエ
やはり離島とはいえ、人気の観光地ですね。
そうそう、ちなみに、りゅうちゃんのお子さんたちの出産はどうしましたか?
りゅうちゃんの奥さんも内地の方でしたよね。
里帰りはせず、島で出産されたのですか?
四年前に建て替えられて新しく綺麗な病院ですよ。
りゅうちゃん
実際のところ、月にいくらくらいあれば伊良部島で生活できる?
家族がいるなら25万円くらいかな。
でも、基本的にみんな家呑みするから外食が少ないし、着飾らないから都会暮らしで使っていたような交際費がほとんどかからないですよ。
りゅうちゃん
オリエ
給料日前にお財布がピンチで…でも何に使ったんだっけ?っていう時はだいたい交際費で使ってしまっていますよねぇ。汗
オリエ
移住してみて一番驚いたことは何ですか?
裏の答えは「自営が成功し東京時代の数倍も収入が増えたこと。」笑
りゅうちゃん
伊良部島のシュノーケル&観光ツアー「さしば〜の羽」
2010年に始めた「さしば〜の羽」という伊良部島のツアーガイドが成功して年収が東京で暮らしていた頃の数倍になったというりゅうちゃん。
オリエ
だから、それを案内したら喜ぶだろうなと思って始めました。
りゅうちゃん
- 青の洞窟
- 幻のユニの浜
- 車両通行禁止になった下地島空港17エンド沖の海
- 野生のイルカ
- 珊瑚の楽園、ヤビジ
- ヤビジの最北端、バラス島
私も2013年の夏に家族で沖縄に旅行した際、りゅうちゃんに会いに伊良部島にも行き、ツアーガイドをお願いしました。
事前にネットで「伊良部島・観光」で検索したけれど、確かにあまり情報がなくて、その時はまさかあんなに楽しい1日を過ごせるなんて思いもしませんでした。
当時6歳だった娘が、他の海では何度シュノーケルにトライしても怖がっていたのに、伊良部島の海の中を覗いた途端、あまりの綺麗さに怖さを忘れてしまったのです!
すぐ隣の宮古島よりも伊良部島の方が珊瑚がカラフル。
娘は呼んでも呼んでも、いつまでも海から出たがらなくなるほど、そのカラフルな珊瑚の海を楽しんでいました。
誰もいない、あれほど綺麗なビーチが貸切状態なのも、初めての体験でした!
オリエ
写真はいつから撮っているのですか?
それまでもツアーガイドをしている時に軽くシャッターを押してきましたが、カメラマンをしている友人の影響で本格的に撮るようになりました。
これからの宣伝は写真で…と思ったので。
りゅうちゃん
オリエ
空から撮影してる写真、あれはドローンを使って?
陸カメラはCanonの最新ミラーレス、EOS-R。
水中はオリンパスのTGー5にフィシュアイレンズです。
りゅうちゃん
オリエ
シュノーケル無しで、撮影だけのリクエストも良くあります。
ウエディングフォトやマタニティフォト、ファミリーフォトなどが人気です。
りゅうちゃん
オリエ
りゅうちゃん
オリエ
下地島の空港に国際線が就航して、ますます宮古島・伊良部島の観光に力が注がれると予想されますが、その辺の計画について何か聞いていますか?
年間観光客数も今より40万人増えて、トータル140万人くらいになると予想されています。
国内からはLCC(格安航空会社)が、国際線は中国、韓国、台湾、香港からの運航が始まります。
富裕層向けのホテルもあるので、とりあえず三年はバブルが続くでしょう。
でも、自然を守っていかないと本末転倒なので、市と県がその折り合いをどういう風につけていくかが問題です。
観光と自然保護…難しい課題です。
りゅうちゃん
オリエ
最後に、この記事を読んで「伊良部島に行ってみたいな〜」って思った人に、ひと言お願いします!
ヤビジの珊瑚は日本一。
俺のキャラもガイド1。
賞味期限が切れる前に(笑)ぜひ遊びに来てください!!
りゅうちゃん