一条工務店の給湯設備で電気(エコキュート)を選ばずガス(エコジョーズ)にした理由

給湯設備

ナマケン

この記事をザックリまとめると、、
・一条工務店で戸建てを建てる際、給湯設備を電気にするかガスにするか選ぶタイミングがあります
・最初は安い深夜電力でお湯を沸かしてタンクに貯め込んでおくエコキュート(電気)にしようとしたけど、、、
・最終的には騒音問題のリスク、タンクへの貯湯方式が衛生的に嫌でガスのエコジョーズに決めました

一条工務店での打ち合わせも終盤に近づいてくると、給湯設備を、

  • 電気(エコキュート)
  • ガス(エコジョーズ)
  • ※一応、電気とガスのハイブリッド(エコワン)と灯油という選択肢もありますがメインは↑の電気かガスです
のどれかに決めるタイミングがあります。

給湯設備が影響してくるのは、

  1. お風呂のシャワー、湯船で使うお湯
  2. 洗面所やキッチンの水道から出るお湯
です。

ナマケン

「全館床暖房」と「コンロ(IH)」を電気からガス方式に変更するのは、また別の仕様変更となりますので、このページではあまり触れません。乾太くんなどのガス乾燥機を設置するのも同じく触れません

太陽光発電によるオール電化がウリの一条工務店としては、明らかにおすすめは「電気(エコキュート)」です。

我が家も何も考えずに電気に決めようとしていました。

ただ、同席していた義母が「エコキュートが騒音問題になっていることを新聞で読んだ」と言い出し、少し面倒だなと思いつつも一旦保留にして調べてみることにしたのです。

そして、調べた結果、電気(エコキュート)を選ばず、義母の言うとおりガス(エコジョーズ)に決めました!

このページでは「なぜ電気をやめてガスを選んだのか?」その理由をまとめています。

最初に書いてしまうと、電気かガスの違いではなく、エコキュート(タンクへの貯湯方式)が嫌だったのでエコジョーズ(ガス瞬間湯沸かし式)を選んだというのが一番大きな理由です。

まず電気(エコキュート)とガス(エコジョーズ)の違いを整理

ナマケン

それぞれのお湯の作り方の違いをまとめました!
エコキュート
(電気)
エコジョーズ
(ガス)
エコワン
(電気・ガス)
方式安い深夜電力を使ってお湯を沸かし大型タンクへ貯湯従来の瞬間湯沸かしエコキュートとエコジョーズの両方の方式が可能
タンク(貯湯)大型なし中型
湯切れ普段より多くお湯を使う日は湯切れの可能性ありなし湯切れ時はガスに切り替え可
騒音深夜の低周波音(ヒートポンプ)従来のボッというボイラー音低周波音(ヒートポンプ)
お湯はそのまま飲める?タンクに貯めたお湯のため沸騰が必要飲めるタンクに貯めたお湯のため沸騰が必要
シャワー水圧ハイパワータイプなら2F浴室も可問題なしエコキュートのハイパワータイプよりは強いらしい
他にも有名なところで「エネファームとエコウィル」があります。

どちらもエコキュートのガス版と考えるのが簡単で、ガスでお湯を沸かして大型タンクへ貯湯しておく方式です。

バックアップ機能として湯切れ時にガス瞬間湯沸かしも可なので、湯切れの可能性があるエコキュートのデメリットを補っている商品と言えます。

この2つは、ガス推しでない一条のパンフレットには載っていなかったので詳細は割愛しています

両方の違いが簡単に頭に入ったら、次に我が家が一条工務店で、

  • エコキュート(電気)にするか
  • エコジョーズ(ガス)にするか
  • ※エコワン(電気とガスのハイブリッド)は比較対象に挙がりませんでした
を決める際に、具体的に検討した項目(コスト、騒音、水圧、タンクなど)を挙げていきます。

ナマケン

うちの場合は、義母が気にした騒音問題、2F浴室の為シャワーの水圧問題、タンクへの貯湯方式をどう思うか?についてよく検討しました

(1)毎月の光熱費はどちらが安くなるか?(コスト比較)

コスト比較

「エコキュート(電気)にするかエコジョーズ(ガス)にするか?」を決めるにあたって、まずお金のことが気になりました。

要はどちらが安くてお得か?ですよね。

結論から先に書いてしまうと、20年30年住み続ける一戸建ての場合「エコキュートとエコジョーズのどちらを選んでも費用的には大差なさそうだけど、一条で設置する場合、特に最初の10年はエコキュート(電気)の方が安く済むかも」というのが僕の調査結果です。

まずネットで調べると、

  • エコキュート(電気):初期費用が高い、毎月のランニングコストは安い
  • エコジョーズ(ガス):初期費用は安い、毎月のランニングコストが高い
という特徴(違い)を持っていることがわかると思います。

具体的な数字で見てみると、

エコキュート
(電気)
エコジョーズ
(ガス)
初期費用(工事費込み)45万円~25万円~
年間光熱費4万円~6万円~
耐用年数10年10年
10年合計コスト85万円~85万円~
となり、耐用年数の10年で考えると面白いくらいどちらのコストも同じになります。

ナマケン

例えばエコキュート(電気)を選んだ場合、初期費用は高いけど毎月の光熱費が安い分、少しずつエコジョーズとのコスト差を縮めていく感じですね

なのでトータルで考えると、エコキュートにしてもエコジョーズにしても費用的に大きな差にはならないというのが基本的な考えとなります。

一条で設置する場合、特に最初の10年はエコキュートの方が安く済むかも?

基本的にはどちらもコスト的に大差ないので、毎日使うお湯のことですから、住む人の考え方やライフスタイルを元にして決める方が絶対に良いと思います!

ただ補足として、一条工務店で給湯設備を設置する場合、最初の10年はエコキュートの方が安くなるかもしれません。

なぜなら、一条工務店の場合、

  • エコキュート(電気)
  • エコジョーズ(ガス)
ともに標準装備(加算金額なし)になっていて、本来は本体価格が高いはずのエコキュートのデメリットが消えてしまうからです。

さらにエコジョーズ(ガス)を選ぶ場合、オール電化と違い自宅に電気とガスの両方の設備が必要になるので、都市ガス工事(ガス配管工事)費として初期費用が20万~30万円ほど加算されてしまいます。

都市ガス工事

つまり本来はエコキュート(電気)の方が初期費用が高いはずなのに、エコジョーズ(ガス)の方が初期費用が高くなってしまうのです。

仮にエコキュート(電気)を選び、オプションのハイパワータイプにして5万~10万円ほど初期費用が増えたとしても、加算額は5万~10万円で済みます

一方でエコジョーズ(ガス)の方は20~30万円の加算額で、さらに毎月の光熱費も電気より高いです。

なので一条工務店で家を建てる場合は、最初の10年間はエコキュート(電気)の方が金額的にはお得になると思われます!

ただ耐用年数の10年経って交換が必要になると、一般的な

  • エコキュート(電気):初期費用が高い、毎月のランニングコストは安い
  • エコジョーズ(ガス):初期費用は安い、毎月のランニングコストが高い
という計算に戻るので、20年30年の長さで考えるとやっぱりそこまで大差ないかなと思います。

ナマケン

金額的に大差ないことがわかったので、我が家としては使い勝手で選ぶことにしました。以下に続きます!

(2)騒音問題のリスク

義母が気にしていたエコキュートの騒音問題に関しては、調べてみるとやはり起こっているようでした。

詳しくは消費者庁のHPにまとめられています。
⇒家庭用ヒートポンプ給湯機から生じる運転音・振動により不眠等の健康症状が発生したとの申出事案

電気で水を温めるエコキュートはヒートポンプユニットによって、従来の電気温水器より格段に効率よくお湯を作ることができる装置です。

そのヒートポンプユニットからは低周波音が発生しているとのこと。

そして、エコキュートの設置場所や隣家の方の個人差によって、低周波音による不眠症などの健康被害を発生させている可能性が高いとの報告が出ているのです。

設置場所や個人差のある問題なので必ず発生する問題ではありませんし、おそらく広い土地に家を建てられる場合はあまり問題にならないのかもしれません。

我が家の場合はお隣さんが近い狭い土地に家を建てます。

なので、エコキュートを選ぶメリットがよほど大きくない限りは、騒音問題のリスクはあまり取りたくないなと考えました。

ナマケン

騒音問題については、確実に起こるわけでもないし、かと言って起こったら大変だし判断が難しかったです。

結局はタンクへの貯湯が嫌でエコキュートをやめましたが、それがなかったら本当に判断が難しかったはず…

(3)2階にお風呂がある場合はシャワーの水圧問題

うちの場合、2階にお風呂がある間取りにしていたので、エコキュート(電気)にする場合、もしかしたらシャワーの水圧が弱くなってしまうかもしれないと言われました。

ただ、オプションでエコキュートのハイパワータイプにすれば、2F浴室でもほぼほぼ問題はないだろうとも言われました。

僕がネットで調べた感じだと、確かにハイパワータイプにすれば大丈夫そうでした。

とは言え、実際に家が建ってシャワーを使ってみるまで答えがわからないことなので、こちらも騒音問題と同じで判断が難しかったです。

その点、エコジョーズ(ガス)は水圧に関してはまったく問題ありません。

ナマケン

騒音問題に水圧問題。どちらも確実に起こる問題ではないですがリスクは残るという状態。このあたりからエコキュート面倒という印象になってきました

(4)タンクの置き場所を確保できるか

タンクの置き場所

エコキュートは深夜電力を使って沸かしたお湯を貯めておく装置の為、家の横に大きなタンクを置く必要があります。

3~4人家族用の370リットルタンクで、

  • 高さ:約1.8メートル
  • 幅:60センチ
  • 奥行き:約68センチ
といったサイズです。

これをエアコンの室外機のように家の外に置きます。

狭小住宅を建てる場合は、このタンクを置く場所を確保するのも一苦労ですし、隣家に近すぎると騒音問題のリスクも怖いです。

ナマケン

エコキュートは狭い土地に家を建てる場合は、あまり向いてないのかもしれません

(5)湯切れが起こらないか

何回も書いてますが、エコキュートは深夜電力を使って沸かしたお湯を、大きなタンクに貯めておく給湯設備です。

そのお湯を1日かけて家族で使うことになります。

お湯の使い道としては、

  • お風呂のシャワー、湯船
  • キッチンの水道
  • 洗面所
などです。

エコキュートのタンクには、

  1. 3~4人用370リットル
  2. 4~5人用460リットル
  3. 5~7人用550リットル
と複数のサイズがあります。

タンク

なので基本的には、家族の人数に合わせて、余裕を持ったサイズを選ばれると思います。

ですが、例えば「親類や友達が家に泊まりにくるなどのイレギュラーなこと」や「思いがけないトラブル」が起こった場合、普段より使うお湯の量が増えてお湯切れが発生する可能性があります。

おそらく現代を生きてる大半の方が、お湯の量なんて気にして生活してこなかったと思います。

慣れの問題だとは思いますが、エコキュートにすることで残りのお湯の残量を気にした生活になってしまうのが、僕には面倒に感じてしまいました。

ナマケン

湯切れはレアケースだと思いますが、ガス(エコジョーズ)と比べて圧倒的なメリットがない限り、電気(エコキュート等)は不便が強いような気がします

(6)貯湯方式が嫌ではないか?

貯湯方式

最後に、僕がどうしてもエコキュートを選ぶ気になれなかった最大の理由が「タンクへの貯湯方式」です。

エコキュートのタンクに貯めたお湯は、沸騰しないと飲めないのですが、それもそうですよね。

やっぱり水垢の汚れがタンクの中に貯まらないわけがないと思っています。

そしてタンクの中は開けて掃除をすることもできません

エコキュートは普及している商品ですし、衛生面での健康被害は出ていなさそうなので、実際のところは問題ないのかもしれません。

ですが、僕はどうしてもタンクの中を想像してしまって、シャワーやお風呂で使う気になれませんでした。

このことに気づいてからは、

  • エコキュートの方が安く済むかもしれない
  • オール電化の家の方がカッコイかもしれない
  • その他の問題
については全て吹っ飛んでしまい「エコキュートはやめてガスのエコジョーズにしよう!」と決まりました。

ナマケン

結局、決め手となったのはタンクへの貯湯方式が嫌すぎたでした

ガス(エコジョーズ)を選んでスッキリしたこと

エコジョーズ

エコキュートのタンクへの貯湯方式が嫌で、我が家は瞬間湯沸かししてくれるガスのエコジョーズに決まりましたが、ガスに決めた途端、色々なことがスッキリしました。

それはエコキュート(電気)の場合、

  • 騒音問題が起こるかもしれない
  • 2階浴室のシャワーの水圧が弱いかもしれない
  • 湯切れが起こるかもしれない
という「もしかしたら起こるかもしれない」という曖昧なリスクが多かったのですが、それらの問題を考える必要がなくなったことです!

これが相当にスッキリしました。

さらに、我が家はお金の問題で太陽光パネルは断念したのですが、「太陽光発電もやってないのに不便なオール電化にこだわる必要あるのかな?」という率直な疑問も自分の中にありました。

ガス(エコジョーズ)の方が光熱費的には少しだけ負担が大きそうですが、毎日使うお湯のことだけに便利さで決めたのは悪くない判断だったと思います!