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文部科学省が2020年度から小学校で必修化するというプログラミング学習。
プログラミング学習は、論理的思考、問題解決力、創造性などを育むと言われ、教育面でのメリットが魅力的ですよね。
早期から学ぶなら、プログラミング教室に通うという選択肢もありますが、教室は月謝など経済的負担が大きいのがネック。
そこで低学年あるいは年長からでも「KOOV」など自宅学習用のおもちゃ(キット)を使って、プログラミングを手軽に学ぶ方法を今回はご紹介したいと思います。
低学年でのプログラミング学習の始め方について、ヒントになれば幸いです。
我が家の選択したプログラミング学習
私事で恐縮ですが、我が家では2017年に息子(当時小学1年生)がロボットに興味を持ったことをきっかけに、プログラミング学習の検討を始めました。
ロボットプログラミング教室の体験に2ヶ所参加したものの、入室には至らず。
その代わりに、ソニーのKOOVというおもちゃでロボットプログラミングの自宅学習を始め、現在に至ります。
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プログラミング教室も体験してみよう
プログラミング初心者の親子の場合、まずはプログラミング教室で無料体験してみることをオススメします。
「プログラミングってこんなことをするんだな」というのが体感できますし、お子さんにとって教室で学習することが向いているか判断するのに役立つはずです。
我が家では、自宅から30分~40分程度で通える範囲のプログラミング教室を探し、
- 秋葉原のLITALICOワンダー
- 後楽園の栄光ロボットアカデミー
[LITALICOワンダー秋葉原]
息子はLITAICOワンダーでは、平日のロボットクリエイトという通常授業に参加し、栄光ロボットアカデミーでは週末のロボアカ体験会というイベントに参加しました。
どちらの教室でも低学年向けレッスンに共通していたのは、
- レゴエデュケーションのWeDoという学習キットを使用
- まずはロボットを組み立てる
- 次にPC上でプログラミングをして、実際に動くか検証する
- 必要に応じてプログラムを修正したり、変更したりする
参加に至らなかった他の教室でも、ホームページで確認する限りは、ほぼほぼ同様の内容でレッスンが行われているようです。
親目線で見るプログラミング教室のメリット・デメリット
子供は「楽しかった」としか言わなかった体験レッスンですが、親目線で感じたことをまとめておきます。
プログラミング教室のメリット
講師が直接指導してくれる
当たり前ですが、教室では講師がいて、その日やることを説明してくれたり、わからないところを教えてくれたり、励ましてくれたり、褒めてくれたりします。
私達親子に対応してくれた講師は、どちらの教室でも理系出身と思われる男性で、的確に指導してくれる印象でした。
レッスン中は、プログラミング以前に、ブロックを組み立ててロボットを作る段階でつまづくお子さんも多く、組み立て方について指導を受けている様子が見られました。
(実際に体験レッスンで作ったロボットです)
他のお子さんと一緒にやることで刺激になる
一緒にレッスンを受けているお子さん同士で、作品を見せ合ったりもするので、自分の思いつかなかった発想に触れることができたり、創造の幅が広げられるのは良い点だと想いました。
大会などイベントがあることも
教室によってはロボットコンテストのようなイベントをしていることも。
発表の場があることで、モチベーションの維持や達成感が得られるのではないでしょうか。
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特に親のプログラミングや機械、電気関連の知識が乏しい場合は心強く感じます。
プログラミング教室のデメリット
月謝が高い
LITALICOワンダーを例に挙げてみます。
入塾金(初月のみ) | 15,000円(税込16,200円) |
授業料(月額) | 月2回:11,000円(税込11,880円) 月4回:18,000円(税込19,440円) |
教材費(月額) | 月2回:1,000円(税込1,080円) 月4回:2,000円(税込2,160円) |
教室運営費(月額) | 1,500円(税込1,620円) |
月2回 | 14,580円(税込) |
月4回 | 2,3220円(税込) |
月4回だと、1時間当たり3,870円ということです。
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低学年だと送迎も要りますから、こちらに親子の交通費が上乗せされます。
さらに兄弟で習うとなると、相当な経済的負担になってしまいますね。
教室が自宅周辺に無い場合が多い
プログラミング教室はまだ教室自体がさほど多くなく、校舎は大都市圏のターミナル駅周辺などに集中しています。
都心部にお住まいの方を除けば、送迎時間が長くかかったり、通える範囲に教室が無いケースも多いことでしょう。
通えたとしても、距離が遠くなるほど、子供を送り届けてから保護者が一度自宅に戻ることも難しくなります。
さらに弟妹を連れて長距離の送迎、拘束時間も長いとなると、保護者の負担は相当なものになります。
性格によっては教室のメリットを感じにくいことも
これは子供の性格、資質によるものが大きいと思うのですが、次のようなタイプのお子さんは、低学年から教室に通っても、かけるコストに見合うメリットを得にくいように思います。
- マイペースに黙々と作業に没頭するタイプ
- ブロックや機械を組み立てることが得意なタイプ
そのため、上に挙げた性格に当てはまる低学年の子供の場合、
「ほぼ独力で制作を進め、他のお子さんともあまり関わらず、自分の世界に没頭」
というパターンになりやすいはずです。
高学年になれば、もう少し社交性が育ち、教室という場にいるメリットを受けられるのかもしれません。
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ソニーKOOVでロボットプログラミングを学ぶ
無料体験レッスンを受けた後で、息子と話し合ったところ、「レッスンは楽しかった。でも道具が家にあれば、自分でもトライできそうだ」ということでした。
親としてもまずは自宅でやらせてみて、本人の希望や関心の強さによっては高学年から教室へ入れても良いかなと判断しました。
そこで我が家は低学年向けのロボットプログラミング学習に向いているおもちゃ(教材ですが・・)を調べて、最終的にはソニー・グローバルエデュケーションから発売されたKOOVを購入しました。
レゴのWeDoとソニーのKOOVを比較してみた
低学年向けのロボットプログラミング学習用おもちゃで最も有名なのはレゴのWeDoです。
我が家は、後発商品のソニーのKOOVとWeDoを比較した結果KOOVを購入しました。
基本情報をざっと比較した表を載せますので、検討材料になればと思います。
製品名 | KOOV(スターターキット) | WeDo 2.0(基本セット) |
発売元 | ソニー・グローバルエデュケーション | レゴ・エデュケーション |
希望小売価格 | 36,880円+税 | 24,000円+税 |
電子パーツの種類 | 16種類 | 4種類 |
拡張セットについて | KOOV拡張パーツセット(21,880円+税)がある。 または最初から拡張セットも全て含まれているアドバンスキット(49,880円+税)を購入。 | 無し。 対象年齢の高い同社の別製品マインドストームを購入することになる。(53,040 円+税)電子パーツの互換性は無い。 |
アプリでの学習時間の目安 | 30~50時間程度 (随時追加される) | 40時間程度 (随時追加される) |
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電子パーツが豊富なKOOV
2つのおもちゃを比較して一番大きい差と感じられるのは、電子パーツの種類です。
KOOVのスターターキットに含まれる電子パーツの種類は、WeDoの4倍。
KOOVは後発商品だからこそ、WeDoと同じくレゴの高学年向け商品マインドストームのスペックを強く意識して、商品開発がなされているのを感じます。
KOOVのスターターキットの電子パーツを活用すると、ロボットに次のような効果を与えられます
- 3色のLEDライトを好きな長さや間隔で点灯させることができる
- ブザー機能があり、好きな音色で長さなども調整して鳴らすことができる
- 曲がる角度や速さを制御できる
- 回転の速度を変えたり、回転、逆回転したりできる
- 周囲の明るさや暗さによって動作を制御できる
- 赤外線を使って、対象物までの距離を測ることができる
ではWeDoはどうでしょうか。
- 10段階の速さで前か後ろへ動かすことができる
- 15cm以内にある物体を感知できる
- 傾きや揺れを感知できる
- ロボット本体からは音が鳴らないが、PCやタブレットのスピーカーから鳴らすことは可能
作ることができるモノの幅が広いのがKOOVの魅力ですね♪
女の子にも受け入れられやすいデザインと世界観
KOOVのブロックパーツは透明でカラフル。
電子パーツや、ケーブル類も白を基調としていて、全体的にソフトな印象を与えます。
WeDoのケーブルは黒なので、そこも意識して差別化されているのかもしれません。
レゴのWeDoやマインドストームが男の子ウケを意識したデザインとすると、KOOVは女の子にも十分受け入れられるような商品作りになっているなと感じます。
KOOVを実際に使ってみた
レゴ製品と迷った挙句、KOOVを気に入った息子のために、私はアドバンスキットを購入しました。
WeDoよりも作れるモノの幅が広いため、長期間飽きずに楽しめることが予想できたためです。
では続けてKOOVを写真を交えてご紹介します。
商品の写真
収納ボックス
我が家が購入したのは拡張セットも最初から含まれている、KOOVアドバンスキットです。
外箱を外すと、中にブルーの紙製の収納ボックスが出てきます。
[写真はアドバンスキット。スターターキットの場合は箱が1つになります。]
収納ボックスは紙製ではありますが、フタ部分にマグネットが内蔵されていたり、なかなか頑丈な作り!
内容物
収納ボックスの中に、電子パーツもきっちり収納できます。
ブロックパーツです。
透明感のあるきれいな色味が最大の特徴ですね。
これはケーブル類と、ギアやホイールなどの部品類です。
遊んでいる様子は・・
こんな感じです。
KOOVの対象年齢は8歳からとなっていますが、当時7歳の息子でも難なく遊ぶことができました。
我が家では、ブロックや部品が無くなったり散らかったりしないように、ダイアブロックのブロックプールを愛用しています。
オンライン学習プログラムの画面
KOOVでは、オンライン学習プログラムを提供しています。
ログイン画面
自分のキャラクターをデザインできるので子供が大喜びでした。
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個人のトップページ
小さな子供にもわかりやすい構成です。
学習コース
トップ画面から、「がくしゅうコース」を選択すると、この画面に移動します。
ロボットプログラミングに必要な要素を、ここで段階的に学んでいけるようになっています。
まるでロールプレイグゲームで遊んでいるような世界観♪
子供が楽しめる工夫がいっぱいです。
ブロックの組み立て方
KOOVのオンライン学習は、子供が見てわかりやすいように説明に工夫をこらしてあります。
制作過程がスモールステップに区切られて、ひとつひとつクリアする達成感を得ながら進めるので、子供がくじけにくい仕組みなのが良いです♪
例えば、ブロックの組み立てでは、最初にどんなパーツをどのくらい使うのか明示してくれます。
組み立て方も、丁寧に立体的な画像で説明があるので、ブロックに不慣れなお子さんでも安心。
組み立てるところの動画も見られて、至れり尽くせり。
こちらは電子パーツのセットアップの説明、とてもわかりやすい!
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プログラミング画面
難しそうに思われがちなプログラミングも、スモールステップで少しづつ進めるので大丈夫です。
予め用意されているプログラムを組み合わせて、自由に調整することもできます。
画面は、ゲームプログラミングのスクラッチや、レゴのWeDoなどと似た作りです。
メダルコレクション
学習プログラムを1つ終えるごとに、メダルをもらえます。
こういった仕掛けは、子供のモチベーションアップにつながりますよね♪
自由制作の発表画面
作った作品は、KOOVユーザーに対して写真や動画で公開することもできます。
もちろん他のユーザーの作った作品を見ることもできるので、良い刺激になりますね。
他ユーザーからの評価
公開した作品には、他のKOOVユーザーからコメントやいいねが来ることがあります。
KOOVで自宅学習するメリット
ロボットプログラミングを教室ではなく、自宅学習するメリットはたくさんあります。
- 節約効果(教室の月謝と比較して)
- 送迎の負担ゼロ
- 時間を自由に使える
- 兄弟姉妹にも使わせることができる
- 親子のコミュニケーションにも使える
週1回のペースで教室に通う場合の費用負担は、初年度は30万円程度かかりますから、数万円で購入できるKOOVは非常にお得。
教室に遜色ないかたちで、お子さんが楽しくプログラミングを学ぶ環境を、この機会にご家庭内に作ってみてはいかがでしょうか♪