aiko
長ーい夏休み、お子さんとのお出かけを楽しんでいますか?
ショッピングモールやプールも楽しいけれど、お子さんが小学生以上ならば社会科見学として、
「裁判傍聴」にチャレンジしてはいかがでしょうか。
裁判傍聴はかなりマニアックな部類のお出かけにはなりますが、
- 社会勉強になる
- 傍聴は無料
- 室内で快適
- 各都道府県に裁判所がある
- やる気があれば自由研究にもなる
そして小学生の子連れでも臆することなかれ!
実は原則として誰でも裁判を傍聴することができます。
司法や裁判について体験することは、お子さんにとって社会基盤の重要な一角を知る貴重な経験になるはずですよ♪
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子連れで裁判を傍聴した体験談♪
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裁判傍聴体験の様子をご紹介しますね♪
1:前日までの準備
まずは傍聴の計画から♪
裁判の傍聴は基本的に予約不要。
当日行き当たりばったりで傍聴することもできるのですが、今回は子供が一緒なので事前に事件を選んでおくことにしました。
裁判員裁判(※1)なら事前に開廷期日が公開されているので、その中から傍聴する事件を選びました。
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(※1)国民から選ばれた裁判員が、地方裁判所で行われる刑事裁判に参加して被告人が有罪かどうか、有罪の場合どのような刑にするのかを裁判官と一緒に決める裁判。
事前に親子で勉強しておく
傍聴の前日は親子で図書館へ!
裁判に関する子供向けの本を親子で読み、基本的な知識を仕入れました。
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刑事ドラマを一緒に見ても良いですね!
2:傍聴当日、裁判所へ
今回は東京都千代田区霞が関にある、東京地方裁判所へお邪魔しました。
厳重な警備体制
見るからに重厚そうな建物で、私達のような小学生親子はいささか場違いな感じを受けましたが、ひるまず前進!!
門から敷地内へ入り、スマホを取り出して建物の外観写真を撮ろうとした瞬間、、
近くにいた警備員さんに大声で叱られました。
裁判所の敷地内は、一切の撮影・録音が禁止だそうです。ごめんなさい!
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のっけから怒られて反省モードの中、建物入口へ向かうとまるで空港のような荷物検査が待っていました。
手荷物をカゴに乗せるよう指示を受け、X線検査機で確認されました。
金属探知のゲートをくぐり、ようやく入場が許されて一安心です。
開廷情報をチェック
裁判所1階のロビーには、開廷情報がタッチパネル式のディスプレイで確認できました。
予め傍聴することを決めていた裁判の行われる法廷番号(部屋番号のようなもの)を何とかメモすることに成功。
ディスプレイには印刷機能が無く、その場に筆記用具の準備も無いので、メモを取れるよう準備していく必要があります。
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「今度は親子でつまみ出されるのではっ!」と縮み上がっていると、親切に道順を教えてくださったのでした。。
法廷前にて
トイレを済ませてから、エレベーターに乗り715法廷のあるフロアに到着。
法廷前には既に傍聴待ちの人の列ができており、最後尾に並んで待ちながら、壁に貼ってある注意事項をチェック。
親子連れが特に注意しなければならないのは次の点でしょう。
- 法廷内は飲食禁止
- 携帯電話の電源は切る
- 法廷内では大きな声を出さない
そうこうしているうちに係員が表れて、入廷を促されました。
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3:いよいよ裁判傍聴!
傍聴席の様子
入廷するとそこは傍聴席です。
特に席順は決まっていなかったので、空いていた最前列へ息子と共に着席しました。
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いよいよ開廷!
傍聴席の前には木の柵があり、そこから先のエリアに、検察官、弁護人、裁判所書記官、黒い法服を着た裁判官など、裁判関係者が続々とやってきました。
今回は裁判員裁判なので、裁判員6名も入廷。
裁判員6名は年齢層はバラバラ、普段着で本当に一般人なのだな、と改めて実感しました。
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検察官の論告
今回は第三回の公判で、これまでの流れを検察官が冒頭で解説してから、論告が続きました。
(証人尋問などは、第二回公判までで済んでいます)
論告とは、事実及び法律の適用について意見を陳述することです。
一般人である裁判員に向けて話しているので、本当に平易な言葉で小学生でも理解できる内容でした。
裁判員達には資料が配られていましたが、その内容は傍聴席では確認することができません。
検察の説明によると今回の事件のあらましは以下の通り。
- 新宿区のコンビニで万引きをした
- 覚せい剤を使用して体内に残っている状態であった
- 取り押さえた店員二名にけがを負わせた
- 過去にも覚せい剤取締法違反の前科あり
悪質で再犯の可能性が高く、懲役9年を求刑するということでした。
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弁護人の陳述
続けて弁護人が以下の内容について陳述しました。
- 万引き額が少額で、店側へ賠償金を支払い示談成立している
- けがをした2名ともに後遺症もなく完治、賠償金を支払い示談成立している
- 被告人の妻が覚せい剤を使用しないように支える所存である
以上のことから、更生の可能性が十分にあり、求刑は懲役3年ということでした。
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弁護人の陳述は15分程度でした。
被告人の最終陳述
弁護人の陳述の後、「被告人、今回の被告事件について最後に何か言いたいことはありますか?」と裁判長が尋ねました。
被告人が謝罪や反省、更生を誓う言葉を5分ほど述べました。
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閉廷!
最終陳述が終わると、裁判長が判決期日を伝えて、すぐに閉廷となりました。
被告人がまた警備員さんに連れられて法廷を後にすると、一同解散という感じで皆が法廷から出て行き、無事に傍聴が完了しました♪
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残念ながら写真を撮ることが出来ないので、イラストを描いて対応しましたが、裁判の様子をレポートするとなかなか興味深い自由研究が仕上がりました♪
裁判傍聴に関するQ&A
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私達親子も初めての傍聴体験だったので、調べたり聞いたりしたことを、Q&Aにまとめてみました。
裁判の傍聴とは?
簡単に言うと、裁判が行われている法廷内の傍聴席で、裁判を見学することです。
民事裁判の口頭弁論や判決の手続、刑事裁判の公判や判決の手続を傍聴することができます。
子連れで行く場合、何歳くらいからがおすすめ?
まず、1時間~2時間程度の時間、静かに着席していられることが必要です。
また裁判の内容をある程度理解できないと、退屈になって座っていられないと思うので、個人的な感覚では小学校高学年からが適しているように思います。
事件に対して関心を持てるお子さんであれば、興味深い体験になるはずです。
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裁判はどこで傍聴できるの?
各都道府県には最低でも、「地方裁判所」「家庭裁判所」「簡易裁判所」が必ず設置されています。
お近くの裁判所を探して傍聴してください。
基本的に平日は何らかの裁判が行われていて、裁判所内に「本日の開廷情報」が公開されています。
事前に予約は必要?
個人での傍聴なら予約は不要です。
ただし世間に広く知られている事件の場合は、傍聴券の交付をするため、抽選に関する情報を事前にインターネット上でチェックしましょう。
裁判の選び方のポイントは?
一番のオススメは「裁判員裁判」の傍聴です。
なぜなら、素人である裁判員達の判断の助けとなるように、検察も弁護人もわかりやすい説明をしており、傍聴する側にとっても理解しやすいからです。
裁判員裁判の開廷期日と事件名は、あらかじめインターネットで公開されているので、どんな事件を傍聴するか、計画も立てやすいのもメリットです。
避けた方が良い裁判はある?
特に刑事事件の場合、子供に不必要なショックを与えないために、なるべく軽微な犯罪の事件を選ぶのが賢明です。
個人的には殺人、殺人未遂など罪の重たい事件は子供のために避けて欲しいと思います。
パパと子供のお出かけにもおすすめです!
今回東京地方裁判所で裁判を傍聴した際、傍聴席には私達親子以外にもう一組の親子連れがいました。
そちらはパパが小学生くらいのお子さん二人を連れていて、お子さん以上に熱心に裁判に見入っている様子だったのが印象的でした。
確かに大人でも(むしろ大人の方が・・)関心を持って、見ていられるかもしれません。
お仕事が忙しくお疲れ気味のパパでも、ずっと座っていられる裁判傍聴ならお子さんを連れて出かけやすいと思いますよ♪
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