新築一戸建(マイホーム)購入時に勉強不足で数千万の後悔をしそうになった話。素人だった僕の効率的な勉強方法

マイホームの勉強方法

ナマケン

この記事をザックリまとめると、、
・工務店相手に内装や間取りのことくらいしか考えずに依頼してしまい、一生の後悔をする手前までいきました
断熱、気密、窓(種類、方角によるサイズ)、日射遮蔽、換気システムあたりの基礎知識は必須!
・僕が3日間で情報武装できた効率的な方法(無料)を紹介します!

僕も妻もきちんと「新築一戸建て」について勉強する前に、親身になってよく話を聞いてくれる工務店に手付金(150万円)を支払ってしまいました。

手付金の支払い後、デザイナーさんも交えて打ち合わせをした時に、その場は円満に終わったものの何とも言えない違和感が残ったのです。

その次の日に「違和感の正体」がわかりました。

それは、
「その説明をこちらが聞くまでしてこなかったのはおかしい!」
でした(例えば断熱性能、気密性、窓枠など家の超重要な仕様に関することです)。

その瞬間、僕の身体からぶわっと嫌な汗と疑惑が出てきました。
「この工務店に何千万円も支払って、人生に1度の買い物を任せて良いのか…」

この時点で、工務店から提示されている設計図の締め切り期限(構造計算)まで「あと5日」

Goサインを出してしまえば、数千万円の着工金支払いまで一気に走り出してしまう流れです。

と言っても工務店の信頼度に対しては疑惑止まりの状況。

期限までギリギリの状況でしたが、工務店のレベルを知る為に一度質問をまとめることにしたのです。

僕はこの段階にきてようやく、「新築戸建を建てる時に知っておかなければいけない知識」を勉強する覚悟ができました。

このページでは僕が3日間で新築一戸建ての基礎知識を頭に叩き込んだ超効率の良い方法を紹介します!

新築一戸建の勉強は本よりも圧倒的にYoutubeが効率的!

前回のYKKAPのショウルームの記事で書いたように、僕も最初は本を1冊購入して勉強しました。

書籍は一番最初の導入としては良かったですがYoutubeで勉強した後に思うのは、情報収集の効率がYoutubeの方が圧倒的に上ということです。

どういうことかというと、今、中小の住宅メーカーや工務店の社長さんが自らYoutubeの動画を作っているのですが、その動画がこれからマイホームを購入する人にとってとても役立ちすぎるのです!

動画の内容は主に「注文住宅を建てる時のノウハウ」を一般向けにして作られていて、例えば、

動画一覧

のような感じで動画を見ることができます。

いきなり全ての動画を見て理解するのは無理なので、まずは自分が気になっているキーワードが動画のタイトルに入っているものから見ていくと良いと思います。

僕の場合は「窓の結露(カビ)がどうしても嫌だった」ので、

  • 窓選び(アルミサッシ、樹脂サッシ)
  • 二重窓、二重サッシ
  • 窓の断熱性(Ua値、熱貫流率)
というような内容の動画から見始めていきました!

窓のことを知ると、どうやら結露は窓対策だけではダメなことに気がつき

  1. 家全体の断熱性(Ua値、Q値)
  2. 気密性(C値)
  3. 日射取得と日射遮蔽(南側で取得、北側は最小限、西陽対策はどうする?)
  4. 24時間換気システムのダクトの種類(第1種、第3種、ダクト有無)
  5. 湿度コントロール
という風に深堀りしていきました!

たったこれだけで、3日間で上の4番目の「24時間換気システムのダクトの種類」までの知識は、工務店と対等に会話できるくらいになりました。

住宅の仕組みというのはけっこう面白くて、1つが全てにつながっています

なので、好奇心の強い人や新築一戸建てに対する熱意がある方でしたら、Youtubeを活用すれば一気にひと通りの基礎知識を身につけられると思います!

住宅の知識は膨大です。その時知りたいテーマの動画だけ見ていきましょう!

初めて新築一戸建てについて勉強する時は、

  • 断熱性能のUa値?Q値?断熱材の種類って何がいいの?
  • 気密性って何?C値?
  • 窓に種類なんてあったの?樹脂?熱貫流率?
というように、基礎知識とは言え知らなくてはいけない情報が膨大に感じると思います。

なので、網羅的ではなく、その都度その都度、知りたいテーマの動画に絞って見ていくことをおすすめします。

先ほども書いたように、住宅の知識は1つを学ぶと次につながるようになっています。

自然な知識の連鎖を待った方が、好奇心も途切れず主体的な勉強ができます!

これから4つのYoutubeチャンネルを紹介していきますので、その4つを中心に、まずは、

  • 断熱
  • 気密
どこからでも良いので、自分がマイホームを建てる上で一番知りたいテーマから動画を見ていきましょう!

(1)子育て世代の家設計室

子育て世代の家設計室

僕が最初に見始めた注文住宅系のユーチューブチャンネルは「子育て世代の家設計室」です。

ここの動画のおかげでパッシブ住宅(パッシブハウス)という言葉・考え方も初めて知ることができました。

そして、日本の寒い家や結露に疑問を感じていた僕が建てたい一戸建てというのは、「高気密、高断熱のエネルギー効率の高い住宅なんだ」ということをわらかせてくれました。

1本1本の動画時間も短めでサクサク見れるので、僕と同じように最初の視聴にオススメです!

子育て世代の家設計室

(2)ウェルネストホーム(WELLNEST HOME)

ウェルネストホーム

最初に紹介した「子育て世代の家設計室」と同じくらいわかりやすいのがウェルネストホームです。

本当ならウェルネストホームにお願いしたいくらい僕はここのハウスメーカーにハマってしまったのですが、坪単価80万円以上らしく、どう逆立ちしても依頼できずに断念しました。

依頼はできませんでしたが、「動画」と「家づくりラボというメディア」を見るだけで、情報収集がサクサク進むと思います。

創業者の早田宏徳さん自ら動画に出演されていて、説得力もハンパないです。

とにかく動画を見てください!

ウェルネストホーム

参考:低燃費住宅普及の会について

ウェルネストホーム創業者の早田さんはもともと「低燃費住宅普及の会」というのをやられていたので、そのメンバーの方がやっている工務店も全国にいくつかあるようです。
(※低燃費住宅のホームページの「エリア」というページ参照)

ウェルネストホームは高すぎて無理だったので、普及の会メンバーの工務店を探そうかとも思いました。

ですが、ウェルネストホームのように情報発信しているわけではないので、メンバーの会社の中でどこが良いのか調べるのが大変すぎて諦めてしまいました。

「ウェルネストホームと同等の高断熱・高気密で、それでいて少し坪単価が安い」などの情報がわかれば、検討してみたかったです。

(3)姫路の工務店クオホーム 注文住宅

姫路の工務店クオホーム

僕が3番目に見つけた注文住宅系のYoutubeチャンネルが「クオホーム」さんです。

3つ目で、断熱や気密などの基礎知識についてはだいぶ詳しくなった後だったので、動画を網羅して見たわけではありません。

ですが、クオホームさんの動画は先に紹介した2つのチャンネルよりも、注文住宅についてより幅広いテーマを取り扱っています。

なので、基礎知識の勉強がひととおり終わって、その後に出てくる細かな疑問に答えてくれている動画があるのはクオホームさんのチャンネルだったりします。

姫路の工務店クオホーム

(4)ラクジュ建築と不動産

ラクジュ建築と不動産

4番目の紹介となりましたが1番チャンネル登録者数が多いのが「ラクジュ建築と不動産」さんのチャンネルです。

僕にとっては4つ目のチャンネルだったことと、1つの動画時間が長いこともあって、あまり見れてません。

ただチャンネル登録者数が多いだけでなく、毎動画のコメント数も100件以上つくことも頻繁なので、相当な人気動画チャンネルであることは間違いありません!

ラクジュ建築と不動産

勉強を活かして工務店に質問メールを送る。その結果は?

ナマケン

この記事の冒頭でお話した我が家のピンチの続きをご参考までに…

工務店から提示された設計図の締め切り期限(構造計算)まで「あと5日」という状況で、なんとか3日間で新築一戸建ての基礎知識を理解することができました。

そこから、工務店に対して、

  1. 断熱性能
  2. 気密性
  3. 窓の配置やサイズ、種類
  4. 換気システム
  5. これまでの設計の意図
について、超具体的に質問を書いたメールを送りました。

超具体的にとは、例えば「断熱材の種類は何で、厚さは何センチか?」「このまま建てるとUa値はいくつになるか?」といった内容です。

さらに僕が気になってた「今まで近い質問があったにも関わらず、なぜそこから踏み込んで断熱、気密について具体的な説明がなかったのか?」という質問も、表現を抑えつつもストレートに聞きました。

すると、返ってきた回答が衝撃的でした。

断熱材の種類など仕様に関しては、一応は具体的な数値を書いて返答してくれました。

ですが「なぜこれまで説明しなかったのか?」については、「専門的な内容になるので質問されない限りは説明をしていない」とのことでした。

ナマケン

ガーン…ありえない

少し住宅について勉強した後の人であれば、断熱性(Ua値)や気密性(C値)についてはホームページに乗せてあってもおかしくない普通の情報だとわかると思います。

にも関わらず、近い質問をされても答えず、具体的に質問されるまでは絶対に説明しようとしない姿勢を僕は信用に値しないと感じました。

さらに言うと、工務店から返ってきたUa値、C値などの数字はとても満足できる数値ではなく、しかも日本の緩い省エネ基準そのままの数字(Ua値0.87)が書かれており、その点についても不信感を覚えました。

この段階で僕たち夫婦の失敗を認めなければなりません。

僕は手付金(150万円)を失ってでも、この工務店に正式な着工依頼はしていけないと判断したのです。

妻に理解してもらう

その工務店は妻が主体となって選んだ工務店です。
妻も自分が選んだだけに感情的な問題も出てきます。

僕が調べた内容を元に、家を建てる時には、

  • 断熱
  • 気密
が大事で、それを聞かれないと説明しない工務店はヤバいし、断熱性能などの数値にも納得がいかない、ということをメールを一緒に見ながら妻に説明しました。

説明はしましたが、やはり一筋縄ではいかず、「人が決めたことに対して後から文句を言うなんて…」というようなことも言われました。

ナマケン

新築離婚なんて言葉があることを今回初めて知りましたが、いや本当にありえます。
そして妻は納得してくれませんでした。

ところが、別件で妻のお母さんと妻が電話した時にその話をしたようで、その際にお母さんから「断熱のこと考えないなんてありえない!」と呆れられたらしく、その直後からコロッと妻の考えが変わりました。

ナマケン

お義母さんグッジョブ!
というか僕の話も聞いて。

結局は、その「工務店は保留(構造計算は待ってもらう)」ということにして、そこから急ぎで新たな工務店を探すということで、夫婦の意見をまとめることができました!

※新たな工務店探しは次の記事でまとめていきます

その後、手付金(150万円)はどうなった?

その後、新しい住宅メーカー探しの途中ではありましたが、「やっぱりあの工務店はありえないよね」という空気になったので、その工務店との契約はキャンセルさせてもらうことにしました。

本来なら既に支払ってしまった手付金は返ってこないです。

ですが、妻のファインプレーで「特約」が入れてあって、「土地に関するある条件が満たされなかった場合はキャンセルできる」としていたのです。

つまり手付金(150万円)から工務店側にかかった費用(40万円ほど)を差し引いた金額を、返金してもらうことができます。

そして、土地の売り主さんの兼ね合いで、その条件が満たされることになりました。

僕たちの勉強不足によって工務店側にも迷惑をかけたこともありますし、円満に解約できるなら勉強代として納得の支払いでした。

詐欺工務店は少ない、だけど丁寧にお客を教育してくれるところも少ない

具体的に質問しない限りはけっして説明をしないという工務店の姿勢に対しては、もちろん腹立たしいと思う部分もありました。

ですが、それ以外の対応や仕事ぶりについてトータルに振り返ってみると、真面目に仕事をしているように感じました。

なので、詐欺の工務店とかそういう悪質な会社ではなかったと思います。

ただ、詐欺ではなかったですが、反省込みで振り返ってみると、その工務店がターゲットとしている顧客層が「間取りや内装のことくらいしか考えてない人」だったのだと思います。

そういったお客さんが知識を身につける前に、低品質ではないけど決して良くもないクオリティの家を売るのが一番効率的なので、そのような商売をしていたのだと思います。

結論としては、納得のいくマイホームが欲しい方は「勉強して自己防衛」するしかありません!
けっして工務店任せにしてはいけません!

間取りや内装のこと以外にも、Youtubeを活用して、

  1. 家全体の断熱性(Ua値、Q値)
  2. 気密性(C値)
  3. 窓の断熱性
  4. 日射取得と日射遮蔽(どの方角の窓で日射を取得して、どこを遮蔽するか?)
  5. 24時間換気システムのダクトの種類(第何種、でダクト有りかダクトレスか)
  6. 湿度コントロール
といった項目の基礎知識を身につけることを強くお勧めします!

ナマケン

予算の関係で希望通りの性能で家を建てられるかどうかは別問題として、マイホームを建てる上での基礎知識は必ず身につけた方が良いと思います!

後悔する方は「工務店を信用してたのに」と、家を建てた後に気づかれる方が多いみたいなので、とにかく工務店(住宅メーカー)と契約する前にYoutubeを使って勉強しましょう!

そして、僕たち夫婦は気持ちを改めて「一条工務店の展示場見学」に行くことになりました(次の記事に続く)。