一条工務店の工法はどっちにする?2×6工法(i-smart)と在来工法(セゾン)の違いと選び方

工法の違い

ナマケン

この記事をザックリまとめると、、
・一条工務店の工法には2×6工法と在来工法がある
・2×6工法(i-smart)を選ぶには、土地前の道路や電線に条件が付く
・どちらを選ぶかはかなり悩むと思うので参考までに僕の考え方

一条工務店を検討する際にかなり悩むのが、

  • 2×6工法(i-smart、i-Cube)
  • 在来工法(セゾンタイプ)
のどちらにするか?だと思います。

僕の場合、最初は2×6工法(i-smart)が希望だったのですが、ある条件(クレーン車が使用できない)に引っ掛かってしまい、一条工務店では在来工法(セゾンタイプ)しか選べない状況になりました。

i-smartを建てたかっただけにショックはありましたが、セゾンタイプでも他メーカーと比べると性能が良いので、最終的には納得して一条工務店と契約することに。

ただ、セゾンタイプに納得する過程ではたくさんの悩みもありました。

そのあたりの葛藤も一条工務店を検討してる方には参考になるかと思い、工法の違いなどの基礎知識とともに記事としてまとめました!

一条工務店の2×6工法と在来工法の性能の違い(まとめ)

一条工務店の工法の種類

一条工務店で建てられる家は大きく2つの工法に分かれています。

 選べる家
※上が上位モデル
特徴
2×6工法i-smart
i-Cube
性能◎、デザイン○
レッカー車を使用
在来工法グランセゾン
セゾンF
セゾンA
性能○、デザイン◎
大工さんが組み立て

次に2つの工法の性能面で比較すると、断熱(Ua値,Q値)、気密(C値)ともに2×6工法の方が上で国内トップクラスです!

 Ua値(断熱性能)Q値(断熱性能)C値(気密性能)
2×6工法(i-smart)0.25 W/m2・K0.51 W/m2・K0.59 cm2/m2
在来工法(セゾン)
※推測値含む
0.36 W/m2・K0.8 W/m2・K0.61 cm2/m2

ナマケン

他メーカよりも圧倒的な性能で2×6工法のi-smartが人気です!

「では2×6工法で決まり!」といきたいところなのですが、

  • シンプルモダンと言われるi-smartやi-Cubeのデザインが好みではない
  • 総2階建て、総3階建てルールによって間取りの自由度が制限される
  • 2×6工法はクレーン車を使用するので土地の条件によっては選べない
といったような理由で2×6工法は選ばず(選べず)に、在来工法のセゾンタイプを選ぶ方も多いです。

工法を選ぶ時の考え方

「家の性能重視で、クレーン車の使用も問題ない、デザインや間取りも許容範囲」という人であれば、迷うことなく2×6工法(i-smart、i-Cube)という結論になると思います!

一方で2×6工法が何らかの理由で選べない場合、「一条工務店の在来工法(セゾンタイプ)を選ぶ意味があるか?」というと、僕はあると思っています。

ナマケン

我が家は2×6工法が選べず、在来工法のセゾンタイプを選びました

なぜなら在来工法(セゾンタイプ)でも他メーカーや工務店と比べたら性能面は上だからです!

さらに他メーカーや工務店の場合、断熱や気密性能にブラックボックスな点が多く、きちんとした説明をしない会社も多いです。

▼参考:詳しい説明をしてくれない工務店を途中まで信用していた失敗例
マイホームの勉強方法新築一戸建(マイホーム)購入時に勉強不足で数千万の後悔をしそうになった話。素人だった僕の効率的な勉強方法

その点、一条工務店は仕様については完全にオープンになっていて、

  • 営業担当は何回でも説明してくれますし
  • 工場見学などの各種イベントを通して、性能を目で見て理解することもできるし
  • 購入者が多いのでネットでも情報が出回っています

実際に複数の工務店や住宅メーカーを検討してみると、性能に関してこういったオープンな安心感が得られるのは一条工務店だけだったりします。

そういったことからも、在来工法(セゾンタイプ)でも十分な性能なので、仮に他社と同じくらいの性能だとしても一条工務店の方が安心できるなと思って、我が家ではセゾンタイプを選ばせてもらいました!

ナマケン

以上が「工法の選び方」の大きなまとめです。
ここからは各工法の基礎知識も合わせて見ながら、細かな仕様・性能の違いにも触れていきます!

2×6工法とは?(i-smart、i-Cubeのメリットはさらぽか、二重断熱)

2×6工法のi-smart

2×6工法は一条工務店だけのものではなく、よく聞く「ツーバイフォー(2×4)」と同じ種類の工法です。

4から6と数字が大きいほど木の厚みも増すという意味になっていて、断熱性能や耐震性も良くなります!

ナマケン

一条工務店で家を建てる人は2×6工法のi-smart(アイスマート)を選ぶ方が多く、ネットで探すとアイスマートの口コミブログがたくさん見つかります

2×6工法で家を建てるにはクレーン車の使用が必須条件

ツーバイ系の工法は、工場で作ったパネル(壁や床、天井などのパーツ)をクレーン車を使ってプラモデルのように組み上げる工法です。

なので一条工務店で2×6工法(i-smart、i-Cube)を選ぶ場合、土地の前でクレーン車が使用できることが条件となっています。

クレーン車NGとなるケースは、

  • 土地の前にクレーン車を停めるスペースがない
  • クレーンが電線に引っ掛かってしまい、一時的な移設もできない
  • 私道等で近隣の方からクレーン車での作業許可が降りない
などがあります。

特に東京都内で3階建ての狭小住宅を建てたいご家族は注意が必要で、土地の前にクレーン車を停めるスペースがなかったり、電線が問題になってしまうことが多いようです。

ナマケン

実際、我が家の場合は、土地の前にクレーン車を停めることができずに、第一希望であったi-smartを建てることができませんでした

i-smart、i-Cubeには「さらぽか」を付けられる

一条工務店では「さらぽか」という床暖房ならぬ床冷房のような装置を付けられます。

i-smartお宅訪問で、実際に「さらぽか」を使用しているご家族に話を聞いたところ、暑くてジメジメした日本の夏でもエアコンをほとんど使用せずにすごせているとのことでした。

▼参考:i-smartお宅訪問
i-smart検討一条工務店のi-smart宿泊体験、お宅訪問の感想。1ヶ月間の猛スピードで検討が進む(前編)

床暖房は他社でも設置できますが、さらぽか(床冷房)は一条工務店の2×6工法で建てるi-smart、i-Cubeのみに付けられる機能です。

ですが、同じ一条工務店でも在来工法で建てるセゾンタイプに「さらぽか」は付けられません。

夏のエアコンはカビたりして管理が面倒なので、僕は最初「さらぽか」を絶対に付けたいと思っていました。

でも、うちの土地では2×6工法で家を建てられないとわかったので、営業担当に「セゾンタイプに付けられないか?」と確認したこともあります。

ですが、「セゾンタイプに試験的に設置している例は数件あるが、i-smartほどの断熱気密性能がないので、あまりお勧めはしない」とハッキリ言われてしまいました。

なので「さらぽか」は2×6工法だけの大きなメリットとなっているのです!

まとめると、一条工務店の2×6工法には、

  • 夏:さらぽか(全館床冷房)
  • 冬:全館床暖房
の両方の機能を付けられて、従来のエアコンをほとんど不要にできるという圧倒的なメリットがあることになります。

二重断熱(内断熱、外断熱)

二重断熱

一条工務店の2×6工法には「外内ダブル断熱構法」というメリットもあります。

普通、断熱構造は「内断熱」のみなのですが、かなり性能に力を入れている場合のみ、

  1. 内断熱
  2. 外断熱
の二重断熱が採用されます。

一条工務店の場合、2×6工法のみ二重断熱になっていて、クレーン車を使わない在来工法のセゾンタイプは内断熱のみです。

これが断熱性能の差につながってくるのですね。

 Ua値(断熱性能)Q値(断熱性能)C値(気密性能)
2×6工法(i-smart)0.25 W/m2・K0.51 W/m2・K0.59 cm2/m2
在来工法(セゾン)
※推測値含む
0.36 W/m2・K0.8 W/m2・K0.61 cm2/m2

「なぜセゾンタイプだと二重断熱にできないのか?」というと、二重断熱だとパネルが大きくなりすぎてしまって、クレーン車を使わないと組み立てできないからです。

ナマケン

「さらぽかを設置できる」「二重断熱という安心感がある」のが、一条工務店の2×6工法のメリットだと思います!
逆に言うとセゾンタイプのデメリットにもなっているんですよね。

在来工法とは?(グランセゾン、セゾンF、Aの良さは性能とデザインのバランス)

在来工法(木造軸組構法)は従来どおりの大工さんの手によって家を組み上げていく工法です。

一条工務店の場合、2×6工法でも在来工法でも工場でパネルを生産する工程は同じです。

それをクレーン車ではなく、大工さんの手によって組み上げるのが在来工法です。

細かな話をすると、2×6工法と在来工法では工場で生産するパネルの性能も異なるのですが、工場で生産しているという点が一条工務店の性能の良さ(バラツキのなさ)につながっているので、在来工法(セゾン)でもそれほど性能が落ちないというわけです。

▼2×6工法と在来工法で使用される断熱材の違い等についてはこちら
一条工務店の展示場見学一条工務店の展示場見学に行って坪単価、全館床暖房、断熱材の種類、窓の仕様の説明を受けてきた。予約時の注意点も

在来工法の方が2×6工法より性能が落ちるのはどう考える?

僕も最初は性能重視で2×6工法のi-smartが第一希望だったので、在来工法のセゾンタイプしか選べないとなった時はショックでした。

セゾンタイプは二重断熱ではなく内断熱のみで、i-smartと比べると断熱性能が落ちるからです。

内断熱のみ

ですが、冷静になって考えてみると一条工務店の場合セゾンタイプでもかなりの高断熱高気密です。

 Ua値(断熱性能)Q値(断熱性能)C値(気密性能)
2×6工法(i-smart)0.25 W/m2・K0.51 W/m2・K0.59 cm2/m2
在来工法(セゾン)
※推測値含む
0.36 W/m2・K0.8 W/m2・K0.61 cm2/m2

坪単価がもっと高い他社の高性能住宅でも、良くてセゾンタイプと同じくらいではないでしょうか。

なので、北海道や東北、北陸などの雪が降り積もる寒冷地でなければ、無理に「2×6工法のi-smartやi-Cubeにこだわる必要もないのかな」というのが僕の予想込みの感想です。

「さらぽか」を付けられないのは全館空調でカバー

一条工務店のような高性能な家に住むなら、各部屋エアコンの考え方は卒業して、むしろエアコンを使わないくらいの考え方で家全体の設計をするべきだと思います。

エアコン不要を実現させてくれるのが、「全館床暖房、さらぽか(床冷房)」です。

ですが、セゾンタイプの場合、冬は良くても夏に「さらぽか」が使えないので、夏の暑さ対策はやはりエアコンを使用しなければなりません

そこで参考になるのが「エアコン1台による全館空調」です。

僕もセゾンタイプで全館空調を実現すべく、ネットのブログを読み漁りました。

全館空調

そこで全館空調の現実としてわかったのは、

  • 平屋ならエアコン1台でも大丈夫そう
  • 2階建てでも階段上にエアコンを設置して、階段下にリビングがあれば何とかなりそう(一応1階にもエアコンは設置)
  • 3階建てだと各フロアに1台エアコン設置が現実的
ということです。

うちは3階建ての予定なので、各階1台エアコンを「さらぽか」の代替とすることで、セゾンタイプに納得したという感じです。

2019年に販売開始されたグランセゾンの登場で、i-smartと悩む人が増えるかも

2019年までは「一条工務店と言えばi-smart」と言っても良いくらいi-smartが大人気でした。

ですが、2019年後半に在来工法の最上位モデルであるグランセゾンが登場しました。

そのグランセゾンの内装デザインが、想像している以上にとても素敵なのです。

もちろん在来工法で建てるセゾンタイプなので、性能はi-smartより少し落ちますが、それを補って余りあるデザインの良さになっています。

▼グランセゾンの写真はこちら
グランセゾンの検討一条工務店のグランセゾン見学、地盤調査、工場見学の感想。1ヶ月間の猛スピードで検討が進む(後編)

グランセゾンの登場でi-smartよりも性能面が落ちることに納得してでも、グランセゾンを選ぶ家族が増えるのではないかと思っています。

なぜなら、

  • グランセゾンデザインを見るとアイスマートが見劣りしてしまう(かも)
  • 北海道や東北、北陸地方でなければ、セゾンタイプの性能で十分
といった理由が考えられるからです。

さらにグランセゾンは外壁オプションのハイドロテクトタイルが標準装備

ハイドロテクトタイル

10年目と20年目の壁のメンテナンスが不要になるので、長期で見たら絶対に付けておいた方が良いオプションがハイドロテクトタイルです。

▼参考:ハイドロテクトタイルやメンテナンスについて
一条工務店の展示場見学一条工務店の展示場見学に行って坪単価、全館床暖房、断熱材の種類、窓の仕様の説明を受けてきた。予約時の注意点も

ハイドロテクトタイルは、これまではi-smartでもセゾンタイプでも有料オプションでした。

ですが、セゾンタイプの最上位モデルである「グランセゾンでは標準装備」となりました。

標準装備となったおかげで坪単価を少し安くできるのが嬉しいですね。

ナマケン

2020年以降に一条工務店でi-smartを選ぶ方は、グランセゾンとかなり悩むと思います

i-smartとグランセゾンどちらを選ぶ?究極の選択

各工法の上位モデルを極端に比較すると、
「性能の2×6工法(i-smart)」「デザインの在来工法(グランセゾン)」
となります。

これまで圧倒的な断熱性能・気密性能で大人気だったi-smartですが、デメリットとしては「シンプルモダン」と言われるデザインが、

  • カッコよくない
  • オシャレじゃない(ダサい)
  • 高級感がない
という評価を受けることもあるということです。

僕はi-smartのデザインはまったく気にならなかったし、むしろ良い方だと思っていましたが、グランセゾンを見た後は正直かなり見劣りして感じるようになってしまいました。

うちの場合は条件面でi-smart、i-Cubeを選べなかったのでグランセゾンを選んだのですが、もし両方とも選択肢としてあったら選ぶのにかなり困っていたと思います。

というのも、繰り返しになりますが、
性能面では↓の表のように2×6工法で建てる「i-smart、i-Cubeの方がやや上」です。

 Ua値(断熱性能)Q値(断熱性能)C値(気密性能)
2×6工法(i-smart)0.25 W/m2・K0.51 W/m2・K0.59 cm2/m2
在来工法(セゾン)
※推測値含む
0.36 W/m2・K0.8 W/m2・K0.61 cm2/m2

ですが、デザイン面ではグランセゾンの方が「圧倒的に上」だと感じたからです。

長く住む家なので、僕の性格的に絶対に性能派なのですが、その判断基準を緩めて「グランセゾンにしたいな」と思わせるほどに、グランセゾンのデザインが良すぎると思います。

もし両方選べたとしたら?

一条工務店のセゾンタイプの性能は、確かに2×6工法で建てるi-smart、i-Cubeより落ちますが、それでも他の大半の工務店で建てる家よりは圧倒的に上です。

もし北海道や東北、上越、北陸地方などの大雪が積もるエリアに住んでいたら、もちろん性能を重視して「i-smartかi-Cube」を選ぶと思います。

ですが、それ以外のエリアなら、悩みに悩んで、性能的にも十分満足レベルにあってデザインが素晴らしすぎるグランセゾンの方を選ぶような気がします…が、いざそうなってみないとわからないというのが本音です。

ナマケン

性能のi-smart、デザインのグランセゾン、どちらも選べるとしたら悩ましい問題です